PLAYWORKS INTERN INTERVIEW 03|大堀 亜紀子


PLAYWORKSのインターンは、クライアントワークやプロジェクトに関わる中で、インクルーシブデザイン・サービスデザイン・ワークショップデザインについて学んでいます。今回は2021年11月からインターンとして活動している、大堀亜紀子のインタビューをお送りします!




大堀 亜紀子 AKIKO OHORI

武蔵野美術大学 造形構想学部 クリエイティブイノベーション学科4年

油絵、彫塑(ちょうそ)、グラフィックデザインを学ぶほか、演劇(野外劇)にも力を入れてきた。地方の山奥、河原、崖といったロケーションを中心に、4年間で19公演を実施。大学2年生の時に到来したコロナ禍をきっかけに政治にも関心を持つようになる。

インタビュー風景 / 左:大堀亜紀子 右:インタビューアー  大崎




まずは大堀さんのことを簡単に教えてください


私は大学で「誰も生きづらくない社会」をテーマに、野外劇・デザイン・障害者福祉といった活動を続けてきました。このテーマを選んだ背景には幼少期の体験が関係しています。

10歳頃までをフィリピンやマレーシアで過ごし、多様な価値観に触れてきました。特にマレーシアは宗教の自由が認められた国で、イスラム教を中心に仏教やヒンズー教の人たちが日常に溶け込んでいます。

ヒジャブを身につけた、全身を真っ黒に装う人たちがショッピングモールで買い物をする姿も見慣れた景色です。そのため日本に帰国して最初に驚いたのが「ヒジャブの人たちがいない!?」ということでした。

どこか画一的な雰囲気の日本は私にとって違和感があります。だから少しだけ生きづらさも感じていたんです。小学校にネイルをしたまま登校して先生に叱られたこともありました(笑)。

また、3歳年下の、肢体不自由と発達障害を生まれつき持った弟の存在も大きかったです。私がその意味を理解したのは中学の時でした。弟の緊急連絡先に「姉」として名前が載った瞬間があり、そこで初めて「両親が亡くなったあと、弟と一緒に生きていくのは私だけなんだ」と急に自覚したんです。

弟と二人で生きていく世界。そう考えた時、日本はまだまだ生きづらいなぁと思いました。例えば電車の中で大声を出す知的障害者が座っていたら、なんとなくみんなその席を避けてしまいますよね。実際はただの「表現」なのに。

だから私は、野外劇にこだわってきたのだと思います。野外劇を通して、日常の中で「ちょっと違うこと」が許される社会にしたかった。少しでも生きづらくない社会にしたかったんです。

野外劇の様子。アクセスが難しい中でも観客が集まってくれた。




PLAYWORKSでインターンをはじめたきっかけは?

大学3年生になり、就職活動に向けて「私も何かしなきゃ」と思ったのがきっかけでした。「障害福祉 × デザイン」で検索してもイメージ通りの会社がない中、唯一「インクルーシブデザイン」と大々的に掲げる会社がPLAYWORKSだったんです。

インクルーシブデザインは高齢者や障害者、外国人にも訴求できるデザインで、施設やプロダクトなど幅広く働きかける手法です。私がもっとも関心のあるテーマだったこともあり、藁にもすがる思いで連絡をしました。

私にとってデザインとは障害福祉を変えるための大切な手段です。中学生の時、手が不自由で傘のバンドを留められなかった弟のために、留め具として単語帳のリングを取り付けてあげたことがありました。そしたら、すんなりと傘を留められたんです。

障害って案外、ちょっとした工夫(デザイン)で解決できるのかもって思ったんですよね。その小さなきっかけが私をデザインの世界に引き込み、PLAYWORKSとの出会いにつながりました。ちょっと大げさですが(笑)。




PLAYWORKSでは具体的に何をしているのですか?


代表のタキザワさんのアシスタント業務が中心です。PLAYWORKSではインクルーシブデザインのコンサルティングやワークショップなどを提供しており、そのサポートとして入ることが私の場合は多いです。

基本的に週1回、タキザワさんとのZoomミーティングに参加することがインターンの参加条件です。そこでの会話は、ビジネスの現場の生々しい内容ばかり。「そんなこと聞いてしまっていいの?」と感じる情報が本当に多いなと感じています。

学生がビジネスのど真ん中に携われる経験ってかなり貴重です。予算の組み方や、企画立案の方法、事業戦略の立て方やサービス開発に関する細かなノウハウ。特に福祉関連のお仕事はマネタイズを始めとしたお金の問題にぶつかることも多いと思うので、こうしたビジネスや経営の裏側を知り学べる毎日に日々驚いています。




PLAYWORKSで印象に残っている活動や出来事は?


視覚障害者向けサービスの実証実験にアシスタントとして参加した日のことは忘れられません。人生で初めて、視覚障害者の方をガイドする役割が与えられたんです。最初は勝手がわからなかったのですが、インターンの先輩が「腕を持ってあげるといいよ」と教えてくれて。「なるほどそうなんだ!」 と新しい学びがありました。日常では経験できないことを経験できるのが、PLAYWORKSのインターンの魅力です。

最近では企業に対して私たちインターン生がプレゼンテーションをする機会もありました。企業側の要望を聞き、具体案を提案する。こうした場があるのも、PLAYWORKSのインターンの醍醐味だと感じます。実現するかどうかについては返事待ちの段階ですが、前向きに検討していただいているので今後が楽しみです。




学業とインターン、どうやって時間を使い分けているのですか?


PLAYWORKSのインターンは、参加したいプロジェクトに手を挙げるシステムです。もし忙しい時期ならば、拘束時間が短めのワークショップにだけ参加する。そうした自由があるので、私もインターンと学業を並行できています。

実際に引っ越しでバタバタしていて、定例ミーティングにしばらく参加できなかった人もいました。こういう場合、インクルーシブデザインに関するトピックを収集してSlackで紹介したりと、何かしら補う工夫をみんなするんですよね。熱意さえあれば誰でも参加できるのが特徴だと思っています。




PLAYWORKSでのインターンは、就職にどういった影響を与えましたか?


2023年4月から人材・メディアを扱う大手企業で働くことが決まっています。大学4年の6月に内定が決まりました。一度は不採用通知が届いた会社から「別の部署であれば採用できそうです」とメールをいただいたんです。

私としては、インターンの経験が内定の決め手になったと考えています。ちゃんと福祉の現場を知っていて、現実的に難しい課題が何かもわかっている。そのうえで自分の想いや熱意をぶつけ、具体的な動機につなげることができた。こうした姿勢が企業の採用担当の方にも届いたように感じています。




これから個人的にやっていきたいのはどんなこと?


福祉の世界を、もっと明るくライトな認識に変えたいですね。その一環として、卒業制作では「ビジュを良くする」をテーマに企画を考えています。どうしてもお金の制限があることから、余暇活動の取り組みも新聞紙やダンボールを使ったレクリエーションが多い。これがある種のステレオタイプを生んでいる気もします。

そこでデザインの力を使い、ビジュアル的な印象を変えたらどうか? と考えているんです。一方で「これは自分のエゴなんじゃないか?」との葛藤もあります。難しいテーマですが、一歩でもいいから「誰も生きづらくない社会」へと前進させたい。試行錯誤の毎日です。




未来のPLAYWORKSインターン生に対してメッセージをどうぞ


私はインターンに参加して多くの仲間に出会えました。社会を良くするために頑張っている人がこれほどたくさんいることも知りました。弟と二人で生きていく世界には希望がある。それがわかってすごく嬉しかったです。

PLAYWORKSのインターンに興味がある人には「お得ですよ!」って伝えたいです。インクルーシブデザインはあらゆるマイノリティに通じるものだと思いますし、ビジネスの現場も知れて、ワークショップ運営のスキルも身に付きます。タキザワさんには怒られちゃうかもしれないけれど、福祉のことがわからなくても気軽に関わってほしいなと思ってます。私みたいに色々やりたいことがある人にもお勧め。ぜひ飛び込んでみてください!








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PLAYWORKS株式会社は、インクルーシブデザイン・サービスデザイン・ワークショップを活用した、新規事業・サービス・製品・組織開発を支援します。また、障害者など社会的弱者を対象としたサービス・製品を企画・開発・提供しています。 代表取締役 タキザワケイタ インクルーシブデザイナー・サービスデザイナー