日本発、視覚障害者の移動をテクノロジーで支援するサービス・プロダクト・アプリ7選

視覚に障害がある人は世界で2.9億人います。また、今後は高齢化によって7億人にもなると言われています。視覚障害者の多くは単独での移動に困難を抱えており、外出を諦めてしまうことも少なくありません。この社会問題の解決に向け、世界中の企業・スタートアップ・大学・デザイナー・エンジニア・研究者などが、さまざまな取り組みを進めています。

今回はその中でも、日本発でテクノロジーによる問題解決にチャレンジしている、サービス・プロダクト・アプリを、インクルーシブデザイナーのタキザワケイタがご紹介します!

 


 

SEIKOの技術力で世界初! 薄型ソーラービーコン内蔵点字ブロック

ACCESS・セイコー・サカイシルクスクリーン・PLAYWORKS

https://wavee-plus.com/solar-beacon-in-tactile-paving/

点字ブロック内に「ソーラー発電型ビーコン」を内蔵し、3m程度に近づくとLINEなどのアプリに道案内情報が届きます。視覚障害者はイヤホンやVoiceOverで読み上げることで、スマホを確認しなくても現在の場所や道順を確認できます。

PLAYERS が考案した VIBLO by &HAND のアイデア・プロトタイプを PLAYWORKS が引き継ぎ、ACCESS・セイコー・サカイシルクスクリーンという強力なパートナーと事業化を目指しています。点字ブロックの突起部(シートと合わせてわずか7mm)に、ソーラービーコンを内蔵した世界初のプロダクトを完成させ、2021年3月18日「点字ブロックの日」に発表しました。

現在、実証実験パートナーや取材いただけるメディアを募集中です!

 


 

QRコードで視覚障害者をナビゲート! shikAI

リンクス株式会社

https://www.linkx.dev/shikai

点字ブロックに貼り付けられたQRコードを専用アプリで読み取ると、音声で道案内をしてくれます。アプリのUIが視覚障害者向けにデザインされており、使いやすそうです。QRコードを貼るだけという気軽さ、展開性も良いですね! サイトワールド2019で実際に体験しましたが、QRコードは読み取り感度が高く、スマホを適当にかざしても意外と読み取ってくれました。

QRコード(シール?)の耐久性と、視覚障害者が移動中にスマホを持つことで、白杖ともう片方の手が塞がってしまうことが課題でしょうか?

東京メトロの一部駅で利用開始されているので、視覚障害者が実際に利用する風景も見られるかもしれませんね!

 


 

組合せは1億通り以上! Walk&Mobile コード化点字ブロック

金沢工業大学 工学部 情報工学科 松井研究室

https://www.kanazawa-it.ac.jp/kitnews/2021/0118_walk_and_mobile.html

点字ブロック(警告ブロック)の突起部に樹脂で色をつけてコード化。専用アプリで読み取ると、観光情報などを音声で案内してくれます。金沢21世紀美術館の周辺歩道などで、実証実験が行われているようです。読み取る向き(4方向)で情報を変えられるのは、コード化ならでは!

インクルージョンフェス2021 in マルイ有楽町で実際に体験しましたが、各店舗にコード化点字ブロックが設置されたら、視覚障害者もこれまで諦めていたショッピングを楽しめそうです。

コードがすべて異なることによる製造コスト、コードの読み取り精度、視覚障害者が移動中にスマホを持つことで、白杖ともう片方の手が塞がってしまうことが課題でしょうか?  

 


 

宇宙衛星と足で視覚障害者をナビゲーション! あしらせ

SensinGood Lab.

https://newnormal.hiroshima-sandbox.jp/contest_category3/579.html

「靴」に装着したウェアラブルデバイスによるモーションセンサーや振動、宇宙衛星「みちびき」からの信号により、視覚障害者の単独歩行をナビゲーションします。

足に付けることで視覚障害者がよく使う音や手を邪魔しない、という発想が面白いですね!

現在、実証実験中とのことなので、機会があればぜひ体験してみたいです! 

 


 

眼鏡型センサーと振動装置でホーム転落を防ぐ! seeker

株式会社マリスcreative design

https://maris-inc.co.jp/

眼鏡型のセンサーで周囲の状況を検知し、白杖に取り付けた振動装置が振動して危険を知らせ、駅ホームの転落事故を未然に防ぎます。

2種類のデバイス(メガネ・白杖)の開発・製造コスト、軽量化が課題でしょうか?

2021年3月に筑豊電気鉄道、九州高速鉄道で実施した実証実験が話題になっており、今後は横断報道にも展開していくとのことで、引き続き注目していきたいと思います!

 



京セラが2023年の実装を目指す! スマート白杖

京セラ

https://www.kyocera.co.jp/news/2020/0201_kdoe.html

白杖の先端に取り付けたセンサーが、ホームや車両に設置された「RFタグ」に接近すると、振動や音声で注意を促します。

2020年にみなとみらいリサーチセンターで実際に体験しましたが、視覚障害者は白杖が重くなったりバランスが悪くなるのを嫌うので、デバイスの小型化と設置タグの普及が課題でしょうか? 

京セラは3年以内(2023年)の実装を目指すとのことなので、実用化に期待したいと思います! 

 



手を引かれた感覚で導いてくれる! LOOVIC

LOOVIC

https://www.loovic.com/

地図アプリと連動させた「ブレスレット型デバイス」が、特殊な振動で道案内します。

自分の力で目的地にたどり着けない「視空間認知障害者」を対象にしていますが、視覚障害者にとっても有用そうです。

体感を用いた誘導は「小さいころ手を引かれて歩いたような感覚」とのことなので、機会があればぜひ体験してみたいです!

 



みなさん、いくつご存知でしたでしょうか?


いまこの瞬間も、視覚障害者の移動問題に取り組んでいる人たちが世界中にいます。PLAYWORKS ではそういった仲間たちと連携・協力し合いながら、チャレンジしていきます!


#視覚障害 #点字ブロック #3月16日は点字ブロックの日

PLAYWORKS Inc.|ともに創り、社会を前に進めよう

PLAYWORKS Inc. 代表 タキザワケイタ インクルーシブデザイナー・ワークショップデザイナー 新規事業・組織開発・人材育成など企業が抱える課題や、社会課題を解決へと導きます。一般社団法人PLAYERS リーダー・筑波大学 非常勤講師・青山学院大学 ワークショップデザイナー育成プログラム講師・D&I 100人カイギ キュレーター・LEGO® SERIOUS PLAY® 認定ファシリテーター